東野圭吾「カッコウの卵は誰のもの」2010/光文社
カッコウの卵。ちゃっかり自分の卵をよその巣に産み、代わりに育てさせるってやつですね。
女子スラローム選手として頭角を現し始めている、緋田風美。その父親もスキーヤーで元オリンピック選手。カエルの子はカエルだと、親子のDNAを研究させて欲しいと頼む柚木。しかし父は撥ねのける。血など関係ないのだと。そこには、娘に打ち明けられない秘密があったーー
展開がめまぐるしく、あれよあれよと一転二転ーーそしたらラストにこの記述が。「初出「○○」○○年○号〜○○年○号」ああ、連載作品ですか。(納得)
最後まで読んでしまうと、展開がちょっと強引と言うかこじつけ風味もあるかなあ。風美の母親がなぜ亡くなったのかって、それでいいんかい、とか真犯人とか。
父親の緋田がいい具合に頑固で「〜〜すべきだ」と思い込み、ひとりで苦悩している様は端からみると滑稽でもあり哀愁でもあり。
まあ男親は結局、生まれた子が自分の子だと信じるしか術がないので、そこに疑念が生じたが最後、苦しむのは当然ですね。
風美の母が亡くなっている、ということを差し置いても、風美の才能は父譲りだ! と信じて暴走する柚木もまた脇が甘いと言うかなんというか。根はいい青年だったようで、ラストは印象良いですね。
生まれもった才能を生かして生きていく事が幸せなのだと思っていたのに、本人のやりたいことと才能のギャップに、結局は屈してしまう。
この辺はむつかしい問題だなあ。
ひとつツッコミを入れると、血判が古いか新しいかくらいは見てわかると思うんだけど、どうなの。
カッコウの卵。ちゃっかり自分の卵をよその巣に産み、代わりに育てさせるってやつですね。
女子スラローム選手として頭角を現し始めている、緋田風美。その父親もスキーヤーで元オリンピック選手。カエルの子はカエルだと、親子のDNAを研究させて欲しいと頼む柚木。しかし父は撥ねのける。血など関係ないのだと。そこには、娘に打ち明けられない秘密があったーー
展開がめまぐるしく、あれよあれよと一転二転ーーそしたらラストにこの記述が。「初出「○○」○○年○号〜○○年○号」ああ、連載作品ですか。(納得)
最後まで読んでしまうと、展開がちょっと強引と言うかこじつけ風味もあるかなあ。風美の母親がなぜ亡くなったのかって、それでいいんかい、とか真犯人とか。
父親の緋田がいい具合に頑固で「〜〜すべきだ」と思い込み、ひとりで苦悩している様は端からみると滑稽でもあり哀愁でもあり。
まあ男親は結局、生まれた子が自分の子だと信じるしか術がないので、そこに疑念が生じたが最後、苦しむのは当然ですね。
風美の母が亡くなっている、ということを差し置いても、風美の才能は父譲りだ! と信じて暴走する柚木もまた脇が甘いと言うかなんというか。根はいい青年だったようで、ラストは印象良いですね。
生まれもった才能を生かして生きていく事が幸せなのだと思っていたのに、本人のやりたいことと才能のギャップに、結局は屈してしまう。
この辺はむつかしい問題だなあ。
ひとつツッコミを入れると、血判が古いか新しいかくらいは見てわかると思うんだけど、どうなの。